河の流れは絶えず~和泉編~
俺はというと、試験のことが頭から離れないでいたので、正坊が出て行ったあと、教科書を広げ、片っ端から読み直していた。

しばらくすると、頼んでおいた飯が来たので、かっついていると、正坊が帰ってきた。

「おお、正坊。どうだった?おねえさんはいたかい?」

と聞いてみた。

「うん、兄ちゃん、いたよ。言伝(ことづて)もあるよ。」

そう言った。

「なんだ?言伝ってのは?」

「来週同じ時間に同じ場所で待ちます、ってさ」

それを聞いてほっとした。

ああ、少しは脈があると思っていいのかな?
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