河の流れは絶えず~和泉編~
「いいえ、兄の話はあっています。、、、。兄とお友達なんですよね、佐脇さんは。兄から聞いていませんか?あたしのこと。」

そりゃあ、勿論、あの妹思いの男だ。

いろんなことを聞かせてくれたが、彼女に会わせてくれたことなぞ一度もなかった。

「気立てが良くて、やさしいいい子だとは聞いたことがあるよ。それになかなかの美人で負けず嫌いだとも言ってたね。」

そう答えると、彼女は赤面して、

「そんなこと言ってたんですか?まったくもう、兄さんたら。でも、そのことじゃないんです。、、、、、あたしと兄さん、あの家族とは血は繋がってはいますけど、ほんとの家族じゃないんです。」

「え?」

何だって?
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