河の流れは絶えず~和泉編~
「おすまさん、ありがとう、忙しいのに。」

と彼女が声を掛けると、

「何言ってんのさ。いつものことでしょ?頑張ってよ、ああそれと、夏葉ちゃんがお世話になります。どうぞよろしく。」

と俺にあいさつをして出て行った。

何気なくお互いが目を合わせた瞬間きゅるる~、と音がした。

その途端、彼女の顔が真っ赤になった。

俺は腹を抱えるほどの笑いが込み上げて、

「夏葉ちゃん、お腹すいてるの?昼飯まだ?」

と、ヒーヒー笑いながら聞いてしまった。

「、、、はい。」

なんでか半べそをかいてそうなようすだ。

あんなに笑うんじゃなかったな。

「じゃあ、ひとまず、腹ごしらえから始めるか。食べようよ。」

そう言って彼女と一緒に飯を食べた。
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