銀色の宝石
私の村は、あまり大きくはないが皆それなりに楽しく暮らしている。

…私は楽しくないけどね。



何故って?


お金がないから、おばあちゃんをお医者さまも診てはくれないし、両親がいない事で虐められた事も度々…


(おばあちゃんが死んだら私も…)


最近いつも考えてしまう。




「弥生ー」
ふと、おばあちゃんが私を呼ぶ。

「はぁい?」
私は、おばあちゃんに近づくと隣にちょこんと座った。

「弥生に、これをと思ってねぇ…」
にっこり笑った、おばあちゃんが差し出した物は艶々の白い石のような物で作られた首飾りであった。

「おばあちゃん、どうしたのこれ?」


「今日は弥生の18の誕生日だろう?何かあげれる物をと片付けていたら出てきてねぇ」





これはねー…。





この日初めておばあちゃんから「銀色の宝石」について話を聞いた。
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