蕾~桜の木の下で~
「なんで、俺じゃねぇんだよ!!」

先輩が羨ましかった。
唯にあんなにも女の子らしい顔をさせられる人になりたかった。


恋を知らない俺はドラマをバカにして、
“好きな人がいるだけで七色に見える毎日”が来るなんて思わなかった。
片想いがこんなにつらいと感じることだってなかった。


でも恋を知っても、バカバカしいって思った。

情けねぇよ。
振られただけで何にも頭に入らないなんて。
みっともねぇよ。
こんなに、泣くなんて。

でも、やっぱり好きだ。


俺はその日、生まれて初めての恋に、
終止符を打ったー。

大好きだった人に、
もう靡かないって決めたんだ。
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