【コラボ】ブラック・メール
瑛が続けて何かを言おうとしたとき、二人の後から声がかかった。
「おはようございます」
「セッテさん。おはようございます」
あまり眠れなかったのか、セッテの顔には、うっすらとクマができていた。
まりあのように化粧でごまかせないのが残念だ。
「あの、応援をつれてきたんですけど」
「え?」
「社長に事情を話して、急遽つれてきました。
俺と同じ、猫のノーヴェです」
すると、長身のセッテの後から、若い女性が現れた。
人形のような美しい顔立ちに、まりあは見とれてしまった。
「彼女に何をさせようと言うんだ」
瑛は冷静にセッテに問う。
セッテは人差し指を唇にあて、しぃと息を吐いた。
「これは、俺らだけの秘密にしましょう」
そう言うと、セッテはまりあと瑛に、自分の立てた作戦を話し出した。