【コラボ】ブラック・メール
「なんだ」
『式場内、見回り終了。
今のところ、不審人物も不審物も発見してません。
一度、ノーヴェのところへ戻ります』
「了解」
事が動くとすれば、他の招待客が集まる前だと思ったのだが、読みが外れたらしい。
瑛はため息をつき、プログラムを受付に戻そうとした。
そのときだった。
「…………っ」
不意に、ある文字が彼の目に飛び込んだのだ。
「おい、猫」
セッテに呼びかけるが、応答がない。
ノーヴェという猫の方で、何かトラブルがあったのだろうか。