小悪魔ちゃん
今思えば、その時のあたしの感覚はもう麻痺していたのかもしれない。
先輩の言葉を聞いて……あたしはそれを実行に移した。
好きになれる人が見つかれば……あたしはこの想いから解放される。
悠を……あたしの中から消し去ることはできる。
周りに何て思われようと……もう関係ないんだ。
だって、あたしは初めから嫌われてるんだから……。
何をしたってマイナスな方にとられるんだから……。
だったら……もういいや。
この胸の苦しみがなくなるんだったら……
もう何だっていい………。
「安西、あ、あのさ!」
「ん?どうしたの?」
自分がなくなってしまっても……もう構わない。
もう……どうでもいい。
自分自身を傷つけでも……あたしは前に進みたい。
……こんな地の底まで落ちてしまったあたしが救われるのは……
これから約一年後のことだった――
―fin―
