合図は金属音



私が行く図書館は大きく、特に2階は専門書が多くてほとんど人気はない。



そんなことも気にせず、階段を上ると1人だけいた。


この階の図書司書さんだ。





「こんにちは」


「…こんにちは」



そうほほ笑んで、いつものように彼の“左”を通ろうとする。









「で・・・・、いつまでこんな茶番に付き合わなきゃいけないわけ?」





それと同時に左手は握られ肩の高さまで上げられた。


いつものように。


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