合図は金属音



「さぁ…?」



その言葉とは似つかない笑みをかわすと、互いの指輪がぶつかる金属音が静かな部屋に響いた。



それが合図のように体を本棚に押し付けられて額をあげられた。


そしてゆっくりと彼の眼鏡が取り払われて、まっすぐと見つめられる。





「今日はいつまで?」



「さぁ・・・・、--っ」



そう口角を上げきる前に唇が押し付けられた。



何度も何度も深く。



互いを本能のまま求めあうように。

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