あなたがいたから
未来は、昨日と同じような時間に学校に着いていた。


教室に入ると教室内はうるさかった。



未来は教室内の様子を見て溜め息をついた。


溜め息をついたあと、未来は自分の席に向かった。



未来が自分の席についた時に


「おはよう。」


明るい声がした。


未来は声の主を見るために上を向くと、智佳がニッコリした笑顔で未来の目の前に立っていた。



未来は智佳の顔を見ると、『また、こいつかよ』と思いながら、嫌そうな顔で智佳に挨拶をする。



「未来ちゃん。そんなにも嫌な顔しないでよ。」


智佳はそう言いつつもニッコリと微笑んでいた。


笑顔な智佳を見て未来は、


「そんなにニコニコ笑ってて疲れない?」


「えっ?」



智佳は驚いた顔で未来の顔を見返した。


その時、未来は智佳の目と合ってしまった。


智佳の目を見て、

なんて綺麗な目で人のことを見るのだろう。
それにしてもなぜあたしに関わろうとするわけ?


未来がそう思っていると智佳が話し掛けてくる。



それとほぼ同じときにキーンコーンカーンコーンとチャイムが鳴り、教室に木下が入ってきた。



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