曼珠沙華


それでも安島は
移動教室のたび


「三上」


僕の名前を呼んでは
教科書を持って
僕の席に来る


世話好きなのか
面倒見がいいのか


安島の行動は
クラスの中でも
異質なモノに映り


不可解な表情をして
背を向ける
クラスメートの視線が



あまり好きではなかった


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