月詠姫〜癒しと鬼一族編〜
「はぁ、はぁ、はぁ…」

もう、追っかけて来ないよね…にしても、100円玉知らないって…やっぱりここは…日本じゃない?

「…っ」

どうしよう…!!急に怖くなって来た…!!拓真…伊織…何処にいるの…?

「お嬢ちゃん♪」

「っ!?」

「どうしたの?顔が真っ青だぜぇ?」

「よく見りゃ可愛いじゃねぇか(笑)」

「売り飛ばせば、100万斈くらいにはなるぜ」

いつの間にか、私は3人の男達に囲まれていた。ガラの悪い、体格の良い男達…逃げたいけど、さっき走ったばっかで体力がない。

ガシッ

「あっ…」

「お、いい声出すねぇ…おい、腕縛っとけ」

「「へい!!」」

誰か…助けて…


拓真ー…


伊織ー…


「火柱!!」

ゴゥッ!!

「「「ぎゃぁぁぁぁっ!!」」」

とたんに、何処からか声が聞こえてきた。その声に合わせ、巨大な火柱が男達に襲いかかる。

「くそっ…」

「何者だ、てめぇ!!」

屋根の上を見ると、そこには人影が…
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