Hurly-Burly 5 【完】

よく分からんが、藍ちゃんの恋は応援したい!

「藍ちゃんは誰にもやらんぞ!」

父さんは認めんよ!

そんな不届きものケッだ。

※日和の勝手な思い込みの激しさです。

「無理だよ・・・その人、あたしのこと

なんて何とも思ってない。」

「諦めるのはまだ早いであります!」

「あんた、反対してたじゃない?」

サユがどっちなのよと言ってきた。

「もちろん、応援してます。サユも藍ちゃんも

彩乃ちゃんも幸せになれるように見届けたいから!」

「何よそれ!あんたも・・・幸せにならなきゃ

認めないんだからね!!」

あたしは幸せになるんじゃなくて誰かを幸せに

出来れば十分幸せなんだよ。

「ふふっ、じゃあ、サユちゃんが幸せにして下さい。」

「な、!?」

「あたしはもう十分幸せなので大丈夫です!」

「そんなの・・・!!」

チラッとサユがあたしの首元に視線を向けた。

多分、何が言いたいのか少し分かる。

だけど、知らんフリするね。

あたしは、甘えた考えを持つことはもう辞める。

強くなって1人になってもあたしは戦える。

「さて、デザートの注文しなくて良いですか?」

頼りになる人を見つけちゃ駄目なんだ。

これはあたしの戦いだから誰も巻き込まない。

例え、遠くに居る“あの人”だって同じだ。

感情なんて全部どっかに預けて勝負に出てやるわ。

「日和ちゃん、デザート頼まないでしょ?」

それでも、たまに思い出してしまうのは

あたしの心の弱さなんだろうか?

心が追いついくまであと少しだけ、

ほんの少しでいいから思い出してもいいよね。

優しい言葉なんて何も要らないから、

ただどうしても顔を見たいと思うのは

あたしの我儘であって恋心なんてもんじゃない。

不抜けたあたしに力を下さい。

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