Hurly-Burly 5 【完】

修平君が冷静すぎてあたしの方が年下に見えたりして!!

「と、年上の座は譲りませんからね!」

「・・・・何言ってんの?」

ほら、何さその澄ました顔は清々しいにも程があるって

もんですぜ旦那!

「・・・・置いてくよ。」

な、なんてクールな対処なんですかね!!

「日和、大丈夫?」

「これぐらいのことは何でもありませんからお気になさらず!」

サユがそれならいいけどと言いながら心配そうに見る。

「修平、あっちの店見に行きたい。」

「あれもいいんじゃない?」

「向こうに可愛いお店あるって言ってたのよ。」

とにかく、ショッピング魂はサユの精神らしい。

修平君と文句言わずにサユの好きなように

お店を梯子して目まぐるしい。

「さ、さーちゃん、少し休憩しましょう!」

サユのキラキラした目が可愛いなとは思ったが、

これだからショッピング恐怖っ!!

「いいわよ。」

「向こうにベンチある・・・・・」

修平君、さすが探査スペックです!!

最早、ケータイのナビゲーションは君がしていたのかい!?

それは、欲しいぞ。

的確な道案内は必要な世の中である。

「では、私めが飲み物を購入して来ますので少々お待ちを。」

ベンチに座った2人を見てそう言った。

「何よ、それなら早く言いなさいよ。あたしも行くわ。」

サユがベンチから立とうとしたのを止めて、

「サユちゃんはメロンソーダでいい?

すぐそこだし、3人分ぐらい持てるよ!」

「・・・・俺が行ってこようか?」

「いいの!修平君はそこに座っているのです!!」

何気にあたしはこの3人で居る時は楽しいと思ってる。

多分、長い年月一緒に居たからかもしれない。

気を許せるからだと思うんだ。

サユも修平君もツンデレだからそういうところも

含めて大事な友達以上の存在だ。

足早に広場を駆けて飲み物を売ってるトラックを

見つけて並ぶことにした。

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