Hurly-Burly 5 【完】

どうか、獰猛ではなく可愛らしい動物に・・・!

「ひよちゃ~ん、あんまり妄想ばっかしてると

ちゅーしちゃうぞ?」

「け、結構だ!」

ふ、フェロモン攻撃が続いてやってきた。

て、て、手強いぞ伊織君!

肩に手を置かれてグイっと手首を掴まれた。

「な、何をするっ!?」

いきなりのことで慌てて伊織君の額に向かって

頭突きをしてみた。

「いってえーな。」

伊織君が額に手を置いて摩った。

「い、伊織君、まさか恋する乙女!?乙女心を

持つって素敵なことよ!あたしは応援するわ。

ほら、男の子が乙女心持っちゃいけないって

誰も言ってないし、き、気にすることはないよね。

その内、そんな自分を受け入れられるようになるよ!」

「何言ってんだお嬢ちゃん?」

「あ、あたしのことは気にするな!」

「頭イカレたかオメエ?」

思いっきり疲れたようにため息を吐く伊織君。

た、ため息なんて吐くな!

ため息吐きたいのはこっちだ。

「い、伊織君なんて乙女心の存在にすら気づかなそうだな!」

こ、こっちは、伊織君の悩みを解決してやろうと

意気込んでやったんじゃないか。

※勝手に勘違いしているだけです。

「オメーの方が分かってなさそうだろー?

何だ、手とり足とり教えてやろ~か?」

「い、要らんよ!そんな必要は断じてない!!」

伊織君に教わることなどあってたまるか!

あたしの方が頭は良いのだからな。

だ、大体、伊織君が言うと卑猥だ。

お下品にしか聞こえてこない。

パラリラワールド・・じゃなくてエロリラワールド

広がる世界に引きずり込もってのか!?

ぜ、絶対にハレンチなことに決まってる!

お断り宣言であたしのピュアを守らねば。

あたしは伊織君と断固戦っていくことを

誓いますっ!!!


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