Hurly-Burly 5 【完】
や、約束なんてしてないぞ!!
「割り込まないで下さいよ。俺、今口説いてんじゃないっすか。」
ライダースジャケット君、あたしなんか巫女の衣装を来た
偽物ですからに!!本物を見つけるべきです。
「あんたね、しつこいって言ってんじゃない!
警察呼んでストーカー被害に申請してやるわよ。」
「困ったな、じゃあ今日のところは諦めまーす。」
ライダースジャケット君がそう言うと、受付に身を乗り出して、
抱き寄せるとほっぺにキスを落とした。
「ひっいい!」
「あんた、何してくれてんのよこの変態っ!」
サユが言いたいことを言ってくれて良かった。
((((;゚Д゚))))((((;゚Д゚))))
内心パニックに襲われて受付の柱に額をぶつけた。
「ちょっと、日和。しっかりしなさい。
あんなので狼狽える必要ないわ。
目にものを見せてやるわよ。明日は何としてでも殴る。」
「や、び、び、びびビックリした。」
新年明けてから一番驚いた。
「にしても、あんた巫女の衣装が似合いすぎよね。」
「そんなことないと思うんだが!」
「っで、あんたたちも何しに来たのよ?」
というよりは、どこからこのネタを知ったんだ。
バイトしてることなんて伏せていたというのに!!
「それが、ここの神社で可愛い巫女さんが居るとか
誰か呟いててー、デマだったのかー」
う、嘘だな。何か用事でもあるのか?
「ヒヨリン、すげー似合ってる。」
「あわわっ、お褒めの言葉ありがとうございます。」
ナル君に褒められてしまった。
「何時に終わるんだ?」
「何の用だ?そう言えば、さっき何か聞き捨て
ならぬことを仰っていたな。」
ユウヤの問いかけに、ヘラヘラしてる伊織君へ
視線を移すと知らん顔してた。
「日和ちゃん、ちょっと付き合って欲しいところ
があるんだけど、用事あったら別にいいんだ。」
「馨君のご用事にお供できるとは有り難き幸せです。」
「あ、そういうわけじゃ・・・」
「それなら、日和。行ってきなさいよ。客出入りはそんなに
多いわけでもないから大丈夫よ。」
「えっ?でも!」
「それに、あんたが居るとまたあの男来るわよ。」
「それが理由ですかい?」
どうも、ライダースジャケット君はサユの怒りを買ったらしい。