Hurly-Burly 5 【完】
ユウヤがにっと笑うのを見て嬉しくなった。
「俺さ、昔ここに初めて来た時のこと話していいか?」
思い出し笑いをするユウヤを見て楽しそうだから
聞いてやろうと耳を傾けた。
「稜さんってちぃーにスゲー似てると思わなかったか?」
「似てるというか最早生き写しのようにさえ見えますね。」
ユウヤがパーカーのポケットに手を突っ込んだ。
「だよな、俺ドッペルゲンガーか何かだと思うぐらいでよ。
今はオレンジの頭してっけど、その前はずっと黒で後ろ姿
はマジで似ててたまに間違えそうになったな!」
ちぃ君と稜さん背格好同じぐらいだもんね。
「ちぃーはそれ言われると機嫌悪くなるけどな。
けど、純玲さんにも滅茶苦茶似てんだよな。
顔とかだけじゃなくてさ、性格っていうのか?」
あたしもそう思ってたから同じこと考えてた
のかと思ってそのまま頷いた。
「純玲さん、優しさの塊で出来たような人で。
ここに来た時も気まずい俺に話しかけてくれて、
家族のように接してくれてさマジでお袋だと思ってる。」
「純玲さん、それを聞いたら喜ぶよ。」
純玲さんの嬉しそうに笑う顔を思い浮かべた。
「俺はそれまで誰か信じようなんて思わなかったけどさ、
ちぃーに会ってから全部知ったんだ。」
ユウヤは本当にちぃ君好きだな。
「稜さんだって、あんな感じだけどスゲーカッコイイ。
普段の稜さんは男でも惚れそうだからな!
でも、ちぃーのことになるとたまに過保護に
なったりするんだよな。」
あー、純玲さんが言ってたね。
陰ながら応援してたんだっけ?
「たまに俺たちのことも手回ししてたりするんだ。
親父なんだから当たり前だろって言われると、
正直嬉しくて忘れられなかった。」
空を見つめたまま話すユウヤをただ見つめて、
話に相槌を打ちながら見守った。
「心が広いっていうかデカイ器でまるごと
引き受けてくれるところとか男らしいなって思う。
俺もそんな人になりたいって思った。」
目を輝かして話をするユウヤを見ると、
何だか誇らしい気分になった。