I am … 【完】
「ありがとう、広瀬さん…」
何度言っても足りないくらい…
この人に出会えてよかった…
大袈裟かもしれないけど、広瀬さんがいなかったら…と思うと自分がどうなっていたか想像できない…
「ねぇ、広瀬さん…この子、男の子だったんですよ…」
私は思い立って、ゆっくりと口を開いた。
本当はパパである新ちゃんに最初に教えるつもりだったけど…
広瀬さんならいいかな。
「え!本当に?」
広瀬さんはごめんね~ちょっと私にも見せてねとほほ笑むと、ゆっくりと優月の体を露わにした。
「本当だ…」
一人の人として優月を大切にあつかってくれるのが嬉しかった…
「優しい男の子だったんだね…きっとママを病気から助けるためにきてくれたんだよ…」
広瀬さんの声はとても優しくて安らぐ…
変なの…きっと私の方が年上なのに…
いつの間にか眠りについてしまった私の心は
とても穏やかだった…
まだ…強がることしかできなくて
弱いままのママだけど…