甘くて危険な輝き~GOLD PRINCESS~

輝side


「後悔するよ?オニーサン」


あーあ、またアイツらに叱られる


そう思いながら飛んできた拳を軽くよけ、相手の腹に蹴りをいれた


「ぐはっ!!」


間抜けな声


いつもと変わらない俺の勝


ただ一つ違っていたのは…


「っ…つ⁉」


俺が飛ばした相手に、オンナノコが潰されそうになっていた


「あれ?オンナノコ?だいじょーぶ?」


「お、もっ…」


乗っかっていた喧嘩相手を雑によかすと、そのコに手を差し伸べた


「ほら、たてる?」


でも、「たてる」と振り払われた


立ち上がったそのコの顔を見ると…


黒く美しい長い髪に、桜色の唇、白い肌

スラッと伸びた手足


へーぇ、美人じゃん


まじまじと見ていると、そのコに睨まれた


でも、俺より身長はだいぶ低いわけで…


上目づかいになってるぞ


でも、その瞳が気になった


暗くて、寂しいような…そんな瞳


こんな目したやつ、初めて見た


「ごめんね、巻き込んじゃった」


「…別に」


そう言って立ち去ろうとするこのコの腕を思わず掴んでしまった

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