Bedside Story

隣に座ってきたおじさんの手が私のももに触れてきたのは、言うまでもなく痴漢というやつで。


こんな時何をしたら良いのか分からない、完全に思考が停止しちゃってる。


怖くて声も出せないし、人も近くにいない。


ただただ涙が溢れてきて、目の前の視界が滲む。


よりによって何で私なの。かわいくもないんだよ?


おねがいだから…やめて…。


怖い…怖い…。











「なにやってんの、おっさん。」


頭の上からふってきたのは、そんな無愛想な言葉。


「おっ、なんだバレちまったかぁ。」


「謝れ。」


「あ?なんだ小僧、大人に向かってその言葉遣いは何だぁ?あ?」


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