可憐な華にくちづけを





「また船に出たの?」


「そー、父さんとね。」


「あら…そうなの。」



あまり関係は良くないと聞いてたけど
大人になったのかしらね。

親子で旅行のようなものじゃない。




「ふふっ、」


「きーえちん!」


「あ、ごめんなさい?」


「まったくー、でも今回で少し深まったかもって思ったんだ。」


「おじ様と?」


コクンと頷くと手元にあるマカロンを大きな口でパクりと詰め込んだ。

食べたかったのに。




「…まだ、あるから。」


「あら、良かった。…お土産はあるのかしら。」


「気に入った?あるよー!たくさん取り入れたからねぇ~!」



ニコニコとぱあっと花を咲かせるように話す
わたしが珍しく気に入ったから嬉しいのかしら?


でもホントに美味しい。
コイツはいつも変なものばっかり



高級な宝石や布 動物とか前に変な大きなものを持ってきたときは怒ったわね。





「頑張ってるのね、」


「ん?」


「ふふっ、頑張りなさいよ?」


「うーん、だけどねぇ~…?」



不自然に首をかしげて私を見る
にやにやと企みながら。






「なによ、」



「ヒミツ!」






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