恋の魔法に


カバンをおろしてひとまず座る。


第一ボタンだけ開けられた学ラン。


結城くん、学ラン似合うなぁー。


ぼーっとその首元を見つめてると結城くんが不思議そうな顔で見ているのに気づいた私は慌てて視線をそらす。


「先輩、なにが食べたいですか? 俺が買ってきますよ」

「んー……たこやきが食べたいかな」

「了解です」

「あっ、レシート捨てないでね! ちゃんとお金払うから!」


結城くんは振り返らなかった。

ちゃんと聞こえたのかなぁ?


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