恋の魔法に



「私まだ返事してないんだよね……」


ひとりごとのように呟く私。


そういえば今日は電車一緒じゃなかったな。

車両を変えて乗ったのかな?


体育館のステージの近くで友達と談笑している結城くんを誰にも気づかれない程度に見つめる。


「結城くん、可愛いんだよ。可愛い後輩くんなの」


私、よくわからない事言ってるね。
全然話繋がってないし。

でも隣にいる志帆はただ黙って聞いていた。


「じゃあ、つきあうとかは考えられないってことか」


つきあう……

うん。そうだなぁ……そういう“好き”じゃないのかも。


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