バッドエンドにさよならを

「みんなに大事なお知らせがある。今日の朝、井上皐和は引っ越した。」

「…は?」

ざわつき始める教室。

「先生!どういうことですか!」

「これはもう決まってたことなんだ。でも井上は最後までみんなと笑っていつも通りに過ごしたいからと言って、口止めされてた。」

「今日木曜日やん!なんでこんなに中途半端…」

「家の事情だ。わかってやってくれ。」

もしかしたら俺のせいか。俺がもっと早くサワを許してたら、サワを恨まなかったら。

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