バッドエンドにさよならを
13、遠い


サワが転校してから3ヶ月経った。

週に4日はメールしている。週に3日は電話。全く話題が尽きない。

サワは向こうの学校で早速友達ができたようだ。まあ、あのサワだもんな。すぐに馴染めると思っていた。

「へ?バイト?」

『おん。新しく始めようと思って。』

ある日の電話でサワが告げた。

「え、でもサワ、カフェでバイトしてるやん。」

『学費稼がんといけんからさ、掛け持つ。』

「学費も自分で稼ぎおん?」

『…おん。やからさ、今までみたいにいっぱい電話できんかもしれんー。メールだったら返事遅くなるかもやけど返すから。』

「…そか、頑張れよ。」

『おん。ありがとう。』

サワは忙しそうだ。その日を境に、連絡の量が減った。
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