バッドエンドにさよならを

「…あ。」

「ん?」

顔を上げ外を凝視する鹿島。

視線の先には赤いドレスのような派手な服を着たケバい女の人がいた。

「あれ、井上の母さんだ。」

「え、」

水商売でもしてるかのような派手な格好。そういえば昔そういう仕事でサワを養ってたんだっけ。

サワのおばさんは医者だからいつもシャキッとしていて、サワの母さんもそういう人だと思ってたから、イメージとのギャップに驚いた。

「あれほんとにサワの母さん?」

「あんな格好するのはキャバ嬢か井上の母さんくらいだって。いつもあんな格好してるから一回見たら覚える。」

鹿島はため息をついた。

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