それでも君が好きだよ

柏原くんは笑っていなかった。


ただ、私をジッと見つめるだけ……。


そんな視線に耐えきれなくなった私は


「あっ!!そう言えば柏原くんは
進路とか就職とか考えてるの?」



と柏原くんに又、話を吹っ掛けた。


柏原くんは青空の方を向いて笑った。



「俺さ…まだよく考えてないけど、
親父の会社継ぎたいと思ってんだ。」



そう言う柏原くんは輝いて見えた。
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