それでも君が好きだよ
柏原くんは私に背中を見せてまた
スタスタと保健室を出て歩いていった。
「やっぱり傘が無いなら無いで、
ちゃんと買って帰れば良かった…。」
何もささずに走って家に帰った私は
きっと風邪を引いてしまったんだろう…。
『君も俺を見てどうせ
女みたいなことを言うんだろ?』
今日の番場くんの言葉が頭をよぎる。
女みたいな事って一体何なの…?
「………番場くん…私、分からないよ…。」
誰もいなくなった保健室で一人呟いた。
まさかこの後、あんなことに
なるとはしらずに…