椿ノ華
この人が、私のお兄さん…
「椿さん、紹介するよ。君の兄の葵だ」
「…は、初めまして…椿と申します」
慌てて立ち上がり、ぺこりと礼をした。
「葵。椿さんだ」
「……」
黙ったまま、にこりと笑いもせず礼だけした葵。
綺麗だけど無愛想な人、というのが第一印象だ。
「無愛想な奴ですまないね、椿さん」
「ああ、いえ…初対面ですし」
「いやね、此奴は初対面かどうかに限らず無口で無愛想なんだよ」
困った様に笑う啓一郎。