私と彼女の関係
「昨日ぶり…。」

迎えに来てくれた、美幸は
まだ、暗い顔をしていた。
今はもう夕暮れ。
いつもだと、もう時効のコトも、
今回はそうも行かない。
二人には、キツイ印象が
まだ、残像として、残っていた。

会話も無いまま、
私達は、海辺を走っていた。
夕焼けが赤く沈んでいく。
素敵なデートスポットも、
今の私達には、不釣合いな背景だった。
海越しに車を止め、
暫し、落ちていく太陽を
二人で見ていた。
会話なんて無い。

美幸は知っていた。

私が美幸を呼び出した理由を。

これが最後の時間かも知れない。

惜しげに夕日を見る。
惜しいと感じるなら、
言わなければいい。
でも私は、これを一人で
戦っていけるほど、
強い人間ではない。
ココで限を付けないと、
私は、ドン底から抜け出せない。

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