私と彼女の関係
絶縁
朝、
強烈な、胃の痛みで起きた。
昨日、朝方しか帰らなかったので、
寝付いたのも、夜が明けてからだ。
いつもは、オールで帰ると、
次の日の、昼過ぎまで爆睡する。
マダ、九時…。
耐え難い胃の痛みで、
しばらく動けなかった。

まだあれから
4時間しか経ってない。

私は怒りっぽいが、冷めやすい。
その日に起こった事は、
寝て忘れる。
いつも忘れられる。

でも
忘れられなかった…。
4時間しか寝てないせいか、
あの感情がまだ続いている。
慣れない事をすると、
こうも響くものか。

私は何とか、立ち上がって、
水を飲んだ。
食堂を通る水を感じる。
でも、胃の中に入った水は、
一層、私を苦しめた。
始めて、朝ごはんも喉を通らなかった。
ストレス…。

胃薬を持ち歩く人を不便だと思っていた。
私は能天気なお陰で、
胃は健康そのものだった。
初めて感じた、胃の痛み。
分厚い蜘蛛の巣がはったようだ。
呼吸も小刻みになり、
どんな体勢をとっても、
胃がピリピリと膨張してる痛みが続く。
こんなに苦しいんだ。。。

昨日の事思い出したくないのに、
勝手に頭の中は、それで埋め尽くされた。
音楽を聴いても、
お香を焚いても、
気が紛れるどころか、
鮮明に過去が思い出される。

嫌ゃ。

出てくるな。

考えたくない。

こういう時程、逃れられない。
学校も仕事も無く、
する事が無い。
一人きりの、孤独が
私を押し潰す勢いだ。
助けて…。

お願い。

誰か。

誰か…。

私の手が、携帯へと伸びた。

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