私と彼女の関係
「有難う…。 有夏。。
 ちょっと勇気でた。
 親に言うわ。」

曇っていた
美幸の表情が
ちょっと晴れた気がした。

相変わらず
眉毛が下がってままの
微妙な顔立ちだが、
声のトーンが
上がった。

ほっとした。

ホント

ほっとした。

嫌じゃない。
こうやって
美幸の問題の
片棒を担ぐ事。
嫌じゃない…。

美幸のちょっと
晴れた笑顔を
見て、
心底
喜ぶ自分がいた。

まだ
死んでなかった。
私の美幸への愛情。
腐らず、
冷凍保存されていた
私の箱の鍵が
ぱっと開いた気がした。

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