明日ここにいる君へ



夢を…見ていた。


絵に描いたような…、楽園。
頭上に架ける…虹の橋。


フワフワとした感覚。




ここはきっと……?
















が―――…、

ふわふわとした幸せな気持ちから一転・・・

今朝の私はとても目覚めが悪かった。



ズキズキと頭が痛み――…


だからと言って、目を開こうとも…、



瞼が重たくて、


何度も…眠りにおちていくのだった。







脳内楽園など……もう、何処にもない。

天地がひっくり返ったかのような…世界。


何も見えない闇の中を、必死にもがいて。


もがいて――…。



また、現実へと…辿り着く。






夢見いい方ではないけれど――…


こんなにも…後味の悪いものも、ない。






嫌な予感……。

あながち…間違えでは、ないだろう。














お陰で食欲は減衰。

朝食を摂って、一通り片したその後に…、私はリビングのソファーに座って、習慣になっている朝のルーティーンを敢行する。


手元には、ローカル新聞。数枚をゆっくりと…捲っていく。





「……。『瀧口…勉』。あのおじいちゃん、ツトムっていうんだ…。」




『お悔やみ』の欄をひと通り…


目を通し、ふうっと息を吐いた。



見つけた名前。



『勉』と言う名前のおじいちゃん。




「……たった3日前なのに……。」



なにがたったの3日前?


最後に会ったのが?


それとも…話をしたのが?




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