鈍感ガールと偽王子
「はい」
トン、と里奈の分のコーヒーをテーブルに置く。
里奈は丁度食べ終わったところだったようで、皿の上は空っぽだった。
「ありがと」
そう言って、里奈はにっこり笑う。
……可愛い。
里奈に今まで恋愛経験がないのは彼女の引っ込み思案な性格のせいだ。
同じ女のあたしにすら「守ってあげたい」って思わせる、ほんわかした雰囲気。
もっと早く、里奈の良さに気付く男がいても不思議じゃなかった。
……カケルくん、見る目あるよね。
「……なに?さっきから人のことじっと見て」