鈍感ガールと偽王子


「……」



勢い余って言ってしまったはいいが、しーんと下りた沈黙にあたしは大きな不安に襲われた。



伏せていた目線をあげると、ポカンとした表情であたしを見つめる里奈がいた。



つい自分の口から出てしまった言葉にあたし自身驚いたけど、どうやら里奈はあたし以上に衝撃を受けたらしい。



「……」



しばらく放心したような顔をした里奈だったが。



やがて、嬉しそうな笑みが広がった。




「みっ、美結……!本当に?」


「うん…、たぶん…」



恥ずかしくなって俯きながらそう答えると、里奈は「よかったね!」と自分のことのように喜んでいた。



「よかったって…、別に付き合ってるわけじゃないよ?完全にあたしの片思いだし、あっちはあたしのこと女だと思って無いと思う…」



だって、何回も密室にふたりきりで会ってるのに、そういう雰囲気になったことも、椎葉くんがあたしに触れてこようとしたことさえない。



きっと、あたしになんの魅力も感じていないからだ。


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