風に舞う恋
 



ガラガラッ



「ほらー。HR始めるぞ。
席に着いてろって言ってるだろ」


いつものセリフをグチグチ言う担任。
いつもの様にイヤホンを耳にぶっさした。
全く周りの音が聞こえない。
俺は、この世界を好きだったりする。


気づけば、イヤホンをしたまま
少し寝ていたようだ。


イヤホンが抜けたと思い、線を手で辿ると
誰かの肌に触れた気がした。


片目だけの確認


そこには、満面の笑みの知らない女。
そして、愁。


「なんだ、もう新しい彼女か。
やるなー、お前。おめでと。
ってことで俺は寝る!イヤホンを離せ」


「おい、この子転校生だぞ?
挨拶くらいしろよ。冷たいな~ふうくんは♪」


「その呼び方やめろー。
んま、転校生!よろしくな!
そしてイヤホンを離せ」


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