LOVE BOX~光を探して~



一瞬、周りが真っ暗になった気がした。



視界が暗転し、くるくると回る。おそらく、驚いて見開いた私の瞳が全てを物語っていただろう。



誤魔化してますよ……と。



仮に言わなかったとしても、17の私にちゃんと証明出来るものがあるハズも無く……。



「もし違うんだったらちゃんと証拠を見せて欲しい」



そういう店長に、泣きながら謝るしかなかった。



これが、普通の仕事であれば謝って済む話。



だけど……この業界は違う。



未成年の雇用は即営業停止処分へと繋がる。そして……警察に見つかったら、店長は逮捕されてしまう。



怒るのも無理はない。



「すみませんでした……」



唖然とする控え室。



そこにいるお姉さん達の顔を見ないようにして、自分の仕事道具だけ急いで手に取ると、お店を後にした。



それにしても



……一体どうしてバレたんだろう??


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