お嬢様の秘密Ⅱ
ーコンコン


「入っていいわよ。」


「失礼いたします。ご夕食のお知らせを。」


今の時間は9時………ってだいぶ私寝ていたのね。


「今日はいらないわ。紅茶で結構よ。」


理央の顔を見返したとき葵様の話していたことを思い出して赤くなってしまった。


「お嬢様………お熱がおありなのですか?」


心配そうに駆け寄ってきて額と額を合わせた。


「顔が近いわよ!」


「そうですか?でも体は素直なのに………。」


胸や腰を触る手つきが……………


「………あ………」


声が漏れてるから隠したいのに腕を回せない!


「手が早いって本当だったのね。」


「………葵様が言ってたんですか?でも学生時代の話ですよ。」


さらに私を触る手が早くなる。


「俺がここにいるのに他の男のこと考える余裕があるんですね………?」


「………葵様のキスを断ったわ………。」


「意外ですね………。」


不思議そうな顔をしながらも私を触る手は止まらない。


「お嬢様、そろそろお風呂ですね。」


理央様が私から離れようとしたのでとっさに袖を掴んでしまった。


「お嬢様?どうなさいましたか?」


「………メイドは呼ばなくていいわ。あなたが私を運んで。」


「かしこまりました。………最初から素直にそういえばいいのに。」


理央様はそっと私を抱き上げてお風呂場へ連れて行き、私が上がるまで待っていた。





「お嬢様からはいい香りがしますね………。」


「そう?」


部屋についても私を抱いたままベットに寝かせてくれない。


「理央様、座らないで私を寝かせてくださらない?かなり眠たいのよ。」


うとうとしながら理央様の胸に寄りかかる。


「すいません………。」


眠りかけていた私に顔を近づけた。


「………んん……はぁ………」


寝込みを襲われてもう眠気が覚めてしまった。


「舌入れたわね?おかげで眠気が覚めてしまったわよ。………責任とってね?」


「喜んで。」


葵様が言っていた言葉をかみしめながら私は一晩理央様に抱かれていた。


-真理亜side end-


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