お嬢様の秘密Ⅱ
-真理亜side-


うん………


あれ………私ベットに寝かされている………?


「起きたのか?」


この声は葵様………?


「葵様………?」


「睡眠薬を飲まされたんだ。………気分はどうだ?」


「悪くはないわ。それよりどうして私はここに?」


「睡眠薬を飲んでしまったからとりあえず寝てもらおうということだ。俺はその後に来たから後日談だがな。

シルバー様はもうお帰りになったから心配するな。」


「そう………。でも葵様と会うの久しぶりね?」


「しばらく仕事だったからな………。」


葵様は私を起こし、自らも私の隣に座った。


葵様は顔を近づけてきた。


キスされると思った瞬間私は葵様の胸を強く押した。


「お願い!やめて……。」





今私何を………!?


「そういうことか………やっぱりな。」


「………葵様、何が分かったっていうのよ。」


「………お前らができているってこと。お前はもっと自分の気持ちに素直になった方がいい。



……………誰にも惑わされずに。」


「…………知ってたの?」


「お前の髪からかすかに理央兄の香りがするし。」


「………どうして見て見ぬ振りをしたの?」


「俺だって同じようなものだ。でも真理亜、体は敏感だ。」


同じようなもの………?


「俺は帰る。………あとアイツはああ見えて手が早いからな。」


意地悪そうにニヤッと笑って葵様私の部屋を出た。





素直になれって………


でもその言葉で胸につかえていたものがスッと消えた気がする。


………ユリと会って話さなきゃ。


自分の本当の気持ちに気付いたから。


なんとなくそう思えた。

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