お嬢様の秘密Ⅱ
「………真理亜が後継者になる気はないと気づいてから私がなろうと思ったのに!」


夏海は私の方をキッと睨んだ。


「………そんな奴には継がせるわけがなかろう。」


お祖父様もきつく睨んでいた。


「………さよ様がお話しくださったから、私も大事なお話をいたしましょう。」


私はお祖父様に目で合図をした。


「あなたは恵梨香さんがお父様に相手にされなくなったことを知り、婚約の儀を利用してある人物と繋がらせましたね。」


「………よく調べたわね。」


「………理央に頼んでいましたから。」


そして私は真理亜様の方を見た。


「………お姉様、無断でごめんなさい。あなたの髪の毛を理央が調べたことを知ってお知らせすることが出来なかった。」


「………何を?」


「………あなたのお父様がジャックですよ。」


「え………?」


ちらっとさよ様の方を見れば笑っていたから………正解なのかな。


「正解よ。恵梨香を無理やり抱かせたらタイミングよく子供を作ってくれたわ。

もっともあの子はクラスにいた男子とやっていたから遊び程度だったでしょうけど。」


「………お祖父様がお父様たちの反対を押し切って養女にしたのは恵梨香から離して守るためでしょう?」


「ああ………。」


お祖父様は真理亜様を優しく見つめた。


「守りきれなかったが………。ユリが支えてくれたようだな。」


「お祖父様………。」


溢れる涙を理央が拭ってくるのを見て少し羨ましくなった。
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