お嬢様の秘密Ⅱ
翌日。


私は起きて自分の姿に絶句した。


上半身着てない………


しかも葵に抱きついているし………


「起きたか、ユリ?」


「おはよう………。葵はもう起きてたの?」


「起きてたっていうか………。寝れるわけねえだろ、胸が直に当たってるんだから。」


そう言って揉み始めた………


「くすぐったい………やめて………。」


自分の声がおかしくなった気がした。




「2人とも朝から元気じゃのう………。」


「「え………!?」」


2人同時に声の主を見れば……


「お、お祖父様とお母様とお父様………。来るの早いですね?」


「そうじゃな、居ても立っても居られなかったわい。」


「病人に盛るな葵。」


笑ってはいるけど目が全く笑っていないお父様。


葵がなんとか背にして私を隠してくれた。


「すいません………。」


そういう葵だけど反省の色はない。


「………わしも奈々子と白昼堂々やっていたから文句は言えんわ。様子を見に来ただけじゃ。

退院したらまた呼び出すからそのつもりでいなさい。では邪魔者は退散いたしましょう。」


お父様はお母様の腰に手を回し、お祖父様は丁寧に礼をして帰って行った。


朝から騒がしいな……


葵と2人でため息をついていた。
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