同い年の恋人 3


一瞬 サーと音が流れるかのようにシーンとなった。


「そっか…」


佳幸はたった一言そう言っただけ


「お願いだから もうこんな話しないで」


「ああ…悪かった!ゴメン」


気まずい雰囲気の中 佳幸は
突然あたしが最後に食べようと 残しておいたプチトマトを横から手をだし自分の口へ入れた。


「ち・ちょっと!
あたしの楽しみを取んないでよ!」


「あれ?まだ食べるんだった?要らないのかと思って!」


「もー!!!あたしがトマト好きなの知ってるくせに」


「そうだったっけ?」


きっと 佳幸はこの雰囲気を変えようとやっただけのこと


そんなところも 優しいやつだ。


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