スーツを着た悪魔【完結】
悠ちゃんと食事……そして深青のことを話す。
ちゃんと言えるかな。いや、言うんだ。言うって決めたんだから。
そうは言っても、体はすでに緊張し始めたのか、胃のあたりがチクチクと痛くなる。
思わず胸のあたりを押さえていると、
「なあに、デート?」
お弁当箱を洗って来て戻って来た阿部が、いつから聞いていたのか、からかうように顔を覗き込んで来た。
「ち、違いますよ……!」
「ふふーん。照れなくっていいのに~!」
「だから、違いますって。相手は親戚です!」
「あら、そうなんだ」
「はい」
「ふぅん……まぁ、そういうことにしておいてあげる」
「もう……」
まゆは苦笑しながら、首を横に振る。