夢の欠片
妹……か……


翔吾は最後まで私には触れなかった。


最初に約束した通り、中学生に手は出さないっていうのをあっさり守り通した。


それはやっぱり女として見られてないってことなんだろうなぁと思う。


少し寂しかったけれど、逆にそういうこと抜きで置いてくれた翔吾に感謝した。


それだけ私を大事に思ってくれてるってことだよね?


お肉を頬張りながら、そう問いかけるように翔吾を見る。


そんな私の視線に気づいて、翔吾はいつもの意地悪を言うときの顔で言った。


「今度会うときは、もっと色っぽいパンツ履いてこいよ?」


「……なっ!」


もしかしてパンツ見られてた!?


私は自分の顔がみるみるうちに熱くなるのを感じた。


「翔吾のバカッ!!」


プイッと横を向いて頬っぺたを最大限に膨らませていると、その様子がよほど面白かったのか、翔吾はお腹を抱えて笑っていた。


「だってお前、平気でパンツ洗濯して干してたじゃん

見るつもりなくても目に入るって!」


さらにゲラゲラ笑う翔吾を見ながら、私は恥ずかしさと嬉しさの入り交じった不思議な気持ちになる。


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