夢の欠片
やはり認めてもらうには、先生達を納得させるくらいの点数をとらなきゃならないらしい。


ますます気合いを入れて勉強しなきゃな……


頭の隅の方でそう思いながら、通知表を担任にそっと返した。


「内申が全部合わせて28だろ?

このまま頑張れば、藤森が希望してる公立の高校に行くのも夢じゃないぞ?

出来れば「2」を無くして、後は今のままなら高校を選ぶことだって可能だ

よくがんばったな?」


家の事情も考えて、お金のあまりかからない公立高校に行くことを希望していた。


そうなるとある程度の内申がないと厳しいということを、校長先生から聞いて知っていた。


だからこそコツコツと勉強して、2年の時には「1」と「2」しかなかった通知表を、今のレベルにまで引き上げたのだ。


出席日数やテストを受けなかったせいもあったけれど、あの夏の終わりからここまで成績を上げるのは、並大抵の努力ではできない。


学校ではもちろん、家でも必死に勉強をした。


塾なんか行ける経済状況じゃないのはよくわかっていたし、何よりも翔吾に言われた「一度くらい必死にやってみろ」という言葉が、私のやる気をかきたてていた。


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