あなたと
私は一瞬の出来事で何が起きたのかわからなかった。
気付いた時には血まみれのお姉ちゃんの姿があった。
「お姉ちゃん!!」
私はお姉ちゃんのそばまで駆け寄った。
「り…の…。」
「お姉ちゃん!!あまりしゃべらないで。」
「りの…私の分まで…生…きて…。」
「お姉ちゃん!?」
その時、誰かが呼んできてくれた救急車が来て、私は付き添いとして一緒に救急車に乗って病院まで運ばれた。
私は病院に着くまでずっとお姉ちゃんの手を握って祈ってた。
でもお姉ちゃんにはー…私の祈りが届かず、病院に着いた頃にはもう息を引き取っていた。
看護婦さんは私の心の状態を配慮して代わりに両親に電話してくれたから私は霊安室近くのベンチに座って両親が来るのを待っていた。
ー形見であるお姉ちゃんの折りたたみガサを持って…。
でも私はショック過ぎて涙すら出なかった。