モカブラウンの鍵【完結】
「りょ、涼太」

「奈央美、照れてる」


照れ隠しをするように、俺の胸に顔を埋めてきた。


「土曜日、宏実さんとエステ行ってね、リラックスできるなと思ったんだけどね。こうやって、す、涼太に抱きしめてもらう方がほっとする」

「なら、毎日、抱きしめるよ」


ガキみたいな考えかもしれないけど、この世で1番幸せなのはきっと俺だ。

ううん、違う。




この世で1番幸せなのは奈央美がいい。


俺は2番でいい。


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