クールな彼と恋愛中





「はぁ...、何やってるんだよ。俺.....」



翌日。



誰もいない放課後の教室で、机に顔を伏せている俺。




美園のあの傷ついた顔が...、頭から離れねぇ。



あいつは何もしてないのに、俺が1人で勝手に嫉妬して、傷つけた。



あー...、俺ほんとバカだよな......。



昨日の帰り道、美園が手を繋ごうとしてくれたのは、本当はすごく嬉しかった。



美園の顔を見たら真っ赤で......

それを見ると、さっきの嫉妬心が再び俺の中で強くなった。



こいつ、こんな顔を他の男にも見せてないよな...?



そう思うと、思わず避けてしまった......。





「...くそっ...、分かんねぇ......」



どうして美園に冷たくしてしまうのか。


どうすれば美園に許してもらえるか。




...どうすればいいんだよ、俺。




「おい、川野!なんか美人な2年が呼んでるぞ」



悩んでいると、頭上からそんな声が聞こえた。




美人...?

美園......?



少し期待して、顔を上げる。





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