臆病な恋心~オフィスで甘く守られて~
「へえ~、麻由子ちゃんちはこたつがあるんだ。いいね!」

「はい。でも、こたつ入ってしまうと動けなくなってしまうので、困ることもあります」

「あはは、そうだよね。分かる、分かる。寒いと動きも鈍くなるしね」

「そうなんです」


良い感じに話が弾んだ。

会社までの道のりは短いけど、航平と話が出来る貴重な時間を麻由子は前もって考えていた話題で話が出来て楽しく歩けた。


緊張でカバンを持つ手でさえも震えていて、たまにギュッと強く握り直していたが、頑張った。


「じゃ、またね」


エレベーターで先に降りる航平が麻由子に爽やかな笑顔を見せた。


(今日は最高に良い1日になりそう!)


麻由子の心は浮かれる。
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